タグマネージャーでバナーやリンクのクリックを測定する方法
Google Tag Managerのイベントトラッキングを使って、バナーや電話番号、SNSなどのクリック数を測定する方法をご紹介します。
バナーや電話番号、要素の表示などを測定するには、タグマネージャーの「イベント」を設定することで取得できます。
イベント測定の基本となるバナーのクリック数を取得する設定を進めながら、電話やSNSのクリック測定も進めていきます。
バナーのクリックを測定する
今回は、全ページに貼られたバナーの「クリック回数」と「バナーがクリックされたページ」を測定します。
設定作業の流れは下記になります。
- クリックを測定する変数を有効にする
- タグにイベントを設定
- イベントが発火するトリガーを設定
以上となります。
変数が使えるようにする
まずはクリックを測定できるよう変数を有効にします。
「変数」の「設定」ボタンをクリックして変数を有効にします。
「ページ」の変数を有効にします。
使う変数は1つだけでも、ここでは全て有効にします。
「クリック」の変数を有効にします。
使う変数が1つだけでも、ここでは6つの変数を有効にします。
クリック変数の意味は下記になります。
Click Element | タグが囲んでいるテキストや画像など全て |
Click Classes | タグに設定されているclass属性 |
Click ID | タグに設定されているid属性 |
Click Target | タグに設定されているtarget属性 |
Click URL | タグに設定されているリンク先のURL |
Click Text | タグが囲んでいるテキスト。アンカーテキストなど |
タグの設定
新しいタグを作成します。
名称は「バナークリック測定」として、タグの設定をクリックします。
タグの設定を下図のようにおこないます。
トラッキングタイプは、クリックを測定するため「イベント」を設定します。
カテゴリー
カテゴリは「バナークリック」としました。
Analyticsのイベントには「バナークリック」と表示されます。
アクション
Analyticsでは「どのバナーがクリックされたのか?」が分かります。
今回は、リンクタグに「id="banner"」を設定しているため、変数「{{Click ID}}」を設定しました。
リンクタグをいじれない場合は「{{Click URL}}」を設定すると良いでしょう。
Analyticsにはリンク先のURLが記録されます。
変数を使わずに「会社のバナーA」などの日本語でも可能です。
ラベル
Analtyicsでは「どのページでバナーがクリックされたか?」を調べたいので「{{Page URL}}」を設定しました。
Googleアナリティクス設定
既にアナリティクスIDを変数としていると思います。その変数を設定します。
変数としていない場合は、アナリティクスIDを記入します。
非インタラクションヒットの真・偽とは
非インタラクションヒットには「真・偽」があります。イベント発生時の直帰を測定する設定になります。
「真」と設定した場合
ページに訪れ、バナーをクリックして別サイトへ行った場合は、直帰となります。
サイト内の別ページに行った場合は直帰となりません。
「真」を設定するケースは、バナーの遷移先がサイト内のページの場合です。
「偽」と設定した場合
「真」の逆となり、別サイトへ行った場合でも直帰となりません。
サイト内の別ページに行った場合は直帰となります。
「偽」を設定するケースは、バナーの遷移先が別サイトの場合です。
トリガーの設定
トリガーの設定は下図のようにします。
トリガータイプ
トリガーの種類は「クリック リンクのみ」を選択します。
タグの配信を待つ
チェックオフでも良いですが、バナークリック後のページ遷移が早いと数値を取得出来ないことがあります。
その様な時は、ここの設定でバナークリックからページ遷移の時間を少し遅らせる事ができます。
これらすべての条件がtrueの場合にこのトリガーを有効化
トリガーが有効になる条件を設定します。
今回は全ページに貼られているバナーのクリック率を取得するので、「Page URL」で「正規表現に一致」として「.*」(全ページが対象となる)を設定しました。
トリガーの発生場所
バナーのクリックのみを測定するため「一部のリンククリック」を選択します。
イベント発生時にこれらすべての条件が true の場合にこのトリガーを配信します
イベントを測定する条件を設定します。
バナーがクリックした時や、電話番号がタップされた時、テキストが表示された時など、様々なイベントを設定できます。
今回は、リンクタグにid="banner"が設定されたバナーのクリック数を測定するため「Click ID」「等しい」「banner」を設定しています。
以上で設定は完了です。
リンクタグにidやclassを仕込め無い場合は?
リンク先のURLをトリガーにすればOKです。
スマフォで電話番号がタップされた数を測定したい
リンク先の電話番号をトリガーにするとOKです。
複数のバナーをそれぞれ測定する場合は?
バナーが複数あり、それぞれのクリック数を取得する場合は「+」ボタンを押してトリガーを追加します。例えば「Click ID」「等しい」「banner-a」など。
以上のようにイベントでいろいろとデータを取得することができます。
Analyticsで確認する
バナーのクリック数や、バナーがクリックされたページを確認してみましょう。
Analyticsの「行動」→「イベント」→「上位のイベント」で確認できます。
「バナークリック」からクリックされたバナーや、バナーがクリックされたページなど、更に深堀りして調べることができます。