アナリティクス:ユーザー、新規ユーザー、セッションを分かりやすく解説
アナリティクスを使っているお客様よりよく尋ねられる「ユーザー」「セッション」についてご説明します。また、新規ユーザーがセッション数を超える現象などについてもご説明します。
アナリティクスはユーザー、新規ユーザー、セッションを理解することが基本となります。
少し複雑なところもありますが、難しくはありません。
ユーザー、新規ユーザー、セッションとは?
アナリティクスに表示される「ユーザー」「新規ユーザー」「セッション」を表記どおりに理解すると、より分かりづらくなります。
そこでラノベ風タイトルで憶えると、理解しやすくなります。
- ユーザーは「ユニークユーザー数」
- 新規ユーザーは「初めての訪問数(再訪問してもカウントされないけど、サイト内で日付が変わるとプラス1をカウントしちゃうからね)」
- セッションは「訪問回数(30分位内に再訪問してもカウントされないけど、30分後に再訪問したり、30分何もしなかったり、日付が変わったり、再訪問の参照元が違ったらカウントしちゃうからね)」
ちょっと長いですが、ラノベ風に覚えると数値を見る時に分かりやすいです。
ユーザー、新規ユーザー、セッションの特徴
ユーザー、新規ユーザー、セッションがカウントされるタイミングや、重複するタイミングなどの特徴が下記になります。
ユーザー | 新規ユーザー | セッション | |
数値 | 正味の人数。 ユニークユーザーのこと。 |
初めて訪問した人数 | 初めての訪問とリピート訪問の人数 |
利用シーン | 指定した期間で、サイトに訪れている「正味人数」が分かります。 | 指定した期間で、初訪問している人数が分かります。 | 指定期間で、初回・リピートを含む訪問回数が分かります。 |
カウント | 何度訪れても1カウントしかされない。 初訪問は「NewVisitor」に1カウント。 再訪問で「ReturningVisitor」に1カウント。 |
初訪問で1カウント。 再訪問はカウントされない。 |
訪問するごとに1カウント。 30分位内の再訪問はカウントされない。 |
別ユーザーに なる条件 |
Cookieが削除して再訪問すると別ユーザーとして1カウントされる。 ブラウザが異なると再訪問しても別ユーザーとして1カウントされる。 異なるデバイスで再訪問すると別ユーザーとして1カウントされる。 |
||
重複カウント | 訪問中に日付が変わるとプラス1カウントされる。 | 30分後の再訪問でカウント。 訪問内に何もしないで30分経過して再び遷移するとカウント。 訪問中に日付が変わるとカウント。 30分内でも参照元が異なるとカウント。 |
ユーザーやセッションのカウント例
ユーザーや新規ユーザー、セッションがカウントされるのを図にすると下記になります。
アナリティクスはCookieでユーザーを認識しているため、同じユーザーでもデバイスやブラウザなどが違うと、別ユーザーとしてカウントされます。
クロスデバイストラッキングによるカウント例
クロスデバイストラッキング機能をONにしている場合は、ユーザー、新規ユーザーのカウントは下記のようになります。
異なるデバイスでアクセスしても同一人物と認識されているので「ユーザー」「新規ユーザー」はカウントされません。
クロスデバイストラッキングの精度はそれほど高く無いため、完全に同一人物かを識別するのは困難で、数値には誤差がでます。
分析期間で変わる数値
分析する期間で数値が変わってきます。
例えば、下記の図のように「1月3日~1月6日」に分析する期間を設定します。
この場合、アナリティクスの数値は下記のように表示されます。
- ユーザー:2
- 新規ユーザー:1
- セッション:5
1月1日の「初訪問」は「新規ユーザー」にはカウントされません。
分析期間によって数値が変わるため、合計のパーセンテージが100%を超える場合や少ない場合も出てきます。
そんな数値の変化による不思議な現象を2つご紹介します。
ユーザーより、新規ユーザーの方が多いケース
新規ユーザーがユーザー数を超えている場合があります。
例えば図のような状態です。
新規ユーザーは「初めての訪問数(再訪問してもカウントされないけど、サイト内で日付が変わるとプラス1をカウントしちゃうからね)」でしたよね。
6名のユーザーが日付をまたいでサイトを利用しているため、1名のユーザーに新規ユーザーが2カウントされてしまいます。
この場合アナリティクスでは下記のようにカウントされます。
- ユーザー:1
- 新規ユーザー:2
- セッション:2
セッションより新規ユーザーの方が多いケース
通常、新規ユーザーがセッションを超えることはありませんが「非インタラクションイベント」を利用していると起こることがあります。
例えば図のようなケースです。
非インタラクションイベントとは
「ページ内の動画が再生されたか?」「バナーのクリック率は?」「ページの既読率は?」などを知る時に利用されます。
例えば「ページ内の動画再生」を設定した場合、動画再生をして直帰したユーザーを「直帰ユーザー」としてカウントしないようにします。
この場合、動画を再生しないで直帰したユーザーは「新規ユーザー」にはカウントされますが、セッション数はカウントされません。
サンプルのケースでは「動画を再生しない直帰ユーザーが10名いた」ことで、セッションより新規ユーザーの方が多くなっています。
いかがでしたでしょうか、ユーザー、新規ユーザー、セッションの理解はアナリティクスを利用する上で必要となります。
また、数値には誤差があることも理解して分析してくださいね。